Japanese | |
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Title | 腹腔鏡手術の循環動態への影響について御教示下さい |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 謝宗安 |
Authors(kana) | |
Organization | 帝京大学医学部附属溝口病院麻酔科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 16 |
Number | 2 |
Page | 265-266 |
Year/Month | 1995/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 1)気腹術の安全性 胆嚢摘出術などの内視鏡下外科手術麻酔のわれわれの経験をまとめると, 最大気腹圧(腹腔内圧)を8〜15mmHgとしたとき, 視野が十分であり, 大きな循環抑制はほとんど生じないこと, また心疾患を持つ患者においても気腹術は安全に行えるものと報告されている1〜3). しかし, 気腹中に注意すべき問題点が指摘されており, ここでは二酸化炭素(CO2)気腹術を用いた腹腔鏡手術の循環動態への影響に限って記述する. 2)気腹術による循環への影響 気腹術による循環変化は, 第一に腹腔内圧が循環系に器械的圧迫をおこし, 静脈還流の減少(前負荷の低下)と, 腹腔内の血管床の減少や大動脈の圧迫により後負荷の増強がおこる. 第二にCO2は腹膜刺激作用が強く, 交感神経興奮が起こり, カテコラミン4)やバゾプレッシン5)などのホルモンが分泌されて生じる変化である. 仰臥位で15mmHg以下の気腹圧のときの循環諸量の変化は, 収縮期, 平均, 拡張期とも血圧が上昇し, 体血管抵抗, 肺動脈圧, 肺毛細管楔入圧, 左室一回仕事係数の上昇がみられ, 一回拍出量の減少がおこる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |