Japanese
Title顔面領域での反射性副交感神経を介した血管拡張反応について
Subtitle総説
Authors和泉博之
Authors(kana)
Organization東北大学歯学部生理学教室
Journal循環制御
Volume16
Number3
Page322-330
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」もし, 皮膚末梢血管の神経支配の研究を始めようとすると, その部位を支配している神経を電気刺激した時の血流の変化(増大, 減少)をまず検討し, その後に自律神経受容体の遮断剤の効果を検討することにより, 目的とする血管がどのような自律神経支配を受けているかを推定する方法が行われる. 例えば, 手指であると橈骨神経, 正中神経や尺骨神経を, 後肢であると坐骨神経や伏在神経を刺激している. しかしながらその方法では幾つかの問題点があり, 皮膚血管の神経支配を正確に理解するのは不可能である. 本総説では我々のネコ顔面領域, 特に口唇(歯肉)の血管の神経支配に関する実験を紹介しながらその理由を説明する. 「神経刺激による血管反応」動物実験で顔面領域の皮膚表面はヒトとは異なり殆ど毛でおおわれているため口唇や歯肉等に限られる. 口唇や歯肉の血管を支配している下歯槽神経を神経標本として用いた例を示す. 血流の測定はレーザードップラー血流計を用いて行った. 図1に実験の概略を示した. 下歯槽神経は下歯槽管より実体顕微鏡下で単離後末梢性に電気刺激(5Hz, 2ms, 30−100V, 3sec)した. 図2は56匹のネコで表れた血流の変化とその出現割合を示したものである1).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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