Japanese
Title持続型抗不整脈薬塩酸ピルメノール
Subtitle薬剤紹介
Authors野上昭彦
Authors(kana)
Organization群馬県立循環器病センター循環器内科
Journal循環制御
Volume16
Number3
Page408-415
Year/Month1995/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」Pirmenol hydrochloride(以下pirmenol)は, 1977年米国Warner-Lambert社で開発された新しい抗不整脈薬で図1のような化学構造式を有するpyridinemethanol誘導体である. 本薬は電気生理学的にはquinidine, procainamide, disopyramideと同様に心筋活動電位の最大立ち上がり速度(Vmax)を抑制し, 活動電位持続時間(APD)を延長することからVaughan-Williams分類のclass Iaに属すると考えられている1). 経口および静脈内投与のいずれによっても, 各種実験的不整脈モデルに対し優れた抑制効果を示すことが報告され2), 臨床的には心室性期外収縮3〜5)のみならず上室性期外収縮6,7)に対する有用性が示されている. また生体内利用率が高く, 血漿中半減期が比較的長いこと2)から1日2回投与で効果が期待される. 一方, 動物実験(in vitro)において本薬の抗コリン作用はdisopyramideの1/4と弱いことが確かめられており8), 本作用に基づく副作用の軽減も期待できる薬物である. 我が国においては大日本製薬(株)からピメノールという商品名で心室性不整脈治療薬として発売されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】