Japanese
Title麻酔とアルファ2受容体作動薬
Subtitle講座
Authors西川俊昭
Authors(kana)
Organization筑波大学臨床医学系麻酔科
Journal循環制御
Volume17
Number1
Page83-89
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract本稿では, アルファ2受容体作動薬であるクロニジンに関する著者らの研究結果を概説し, 主にその循環作用における有用性と問題点を再考したい. 「投与目的」クロニジンの麻酔前投与は, 主に吸入・静脈麻酔薬の必要量の減少, 循環の安定化, 及び鎮静・鎮痛を目的としている1). 「全身麻酔導入・気管内挿管における効果」経口クロニジン5μg/kgおよび2.5μg/kgの麻酔前投与は, 著明な徐脈や低血圧を来すことなく, 麻酔導入に必要なチアミラル量を各々約21%, 16%減少させる(図1)2). また, 経口クロニジン5μg/kgの麻酔前投与は気管内挿管操作に伴う血圧上昇を約35%軽減し(図2), 異常高血圧の発生頻度を有意に抑制する(図3)3). 「硬膜外麻酔および脊椎麻酔における効果」硬膜外麻酔において10万倍または20万倍クロニジンを添加したリドカイン溶液を投与した場合, 20万倍エピネフリン添加リドカイン溶液投与時と比較して, 麻酔効果発現時の血圧低下が軽微で(図4), 心拍数の増加はなく(図5), 鎮静効果が認められる4,5).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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