Japanese | |
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Title | 総論 |
Subtitle | 特集 第5回セラピューティック・フォーラム シンポジウム『心不全の治療』 |
Authors | 谷口興一 |
Authors(kana) | |
Organization | 群馬県立循環器病センター |
Journal | 循環制御 |
Volume | 17 |
Number | 2 |
Page | 152-158 |
Year/Month | 1996/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」心不全は, 心機能低下に由来する循環不全の病態である. すなわち, 呼吸困難や易疲労などの症状を有し, 奔馬調, 肺ラ音, 浮腫などを特徴とする臨床症候群であり, 疾患名ではない. しかも, 心機能低下が出発点ではあっても, その程度は病像と並行せず, また, 血行動態の異常は必ずしも病像を説明できるものでもない. 心不全の病態生理については, 代償機序が大きな役割を演じているが, その機序は病像の形成や生命予後の進行を抑制するものではなく, むしろ逆方向に向かって進行を助長している. また, 心不全の病像は, 基礎心疾患や合併症の種類と程度および代償機序などにより修飾され, 病態はますます複雑となり, 心不全の治療を困難にしている. 心不全治療の目標は, (1)心不全症状の改善, (2)Quality of life(QOL)の改善, (3)生命予後の改善, にあり, その治療法は, 今世紀に入り, 薬物療法から非薬物療法に至るまで, 長足の進歩を遂げてきたが, 未だ完璧なものはない. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |