Japanese | |
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Title | 血管拡張薬 |
Subtitle | 特集 第5回セラピューティック・フォーラム シンポジウム『心不全の治療』 |
Authors | 久萬田俊明 |
Authors(kana) | |
Organization | 京都大学医学部第3内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 17 |
Number | 2 |
Page | 165-168 |
Year/Month | 1996/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「要旨」心不全では心拍出量の低下を補うため種々の代償機転が働く. 神経体液因子の活性化は心不全における重要な代償機転の一つであり, 細動脈収縮による臓器灌流圧の維持, 静脈収縮や体液貯留による静脈灌流の増加をもたらし, 低下した心拍出量の維持に役立つ1). しかしこれらの代償機転は諸刃の剣でもある. 細動脈の収縮は末梢血管抵抗を上昇して左室駆出抵抗(後負荷afterload)を増大させ, その結果心拍出量をさらに低下させる方向に働く. 静脈収縮や体液貯留は肺や体静脈系にうっ血をもたらし, 心臓の前負荷(preload)を増大する. それゆえ心不全における動・静脈の拡張は心拍出量およびうっ血の改善につながる. 血管拡張薬が心不全の治療に使用される所以である. 「血管拡張薬の種類と作用」動脈拡張薬, 静脈拡張薬, 動静脈拡張薬がある(表1). 1. 動脈拡張薬 本剤にはヒドララジン, Ca拮抗薬があり, 末梢細動脈を直接拡張する. その結果左室後負荷(血圧や末梢血管抵抗)が軽減され心拍出量は増加する. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |