Japanese
Title特発性心室細動
Subtitle講座
Authors大江透
Authors(kana)
Organization岡山大学医学部循環器内科
Journal循環制御
Volume17
Number2
Page248-252
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」心室細動は心拍数400−600/分の細かいQRS波形が刻々変化する頻拍と定義され, 直ちに処置しなければ致死的となる1). 一方, 多形性心室頻拍はQRS波形が刻々変化するが心室細動に比べて, QRS波形電位が大きく, 頻拍数も200−300/分と遅く, また自然停止することが多い2). しかし, 心室細動(特に特発性心室細動)として報告されている心電図の中には厳密な意味で多形性心室頻拍に分類されるものも含まれている. また, 多形性心室頻拍は心電図上QT延長を伴う場合をTorsades de pointesと呼ぶが3), 発作時のQRS波形の特徴(極性と振幅が刻々と変化し, 等電位線を軸として捻れるような外見を呈する波形)で診断し, QT延長を診断基準に加えない専門家も多い4). 心室細動, 多形性心室頻拍, TdPの発生機序は各々異なる可能性があるため本来は区別すべきだが, 臨床的には三者を区別していないのが現状である5). 特発性の定義は, 1)明らかな解剖学的異常を認めない, 2)明らかな外的原因がない, 患者に起こるものとされる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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