Japanese
Title種々の抗動脈硬化作用を有するイコサペント酸エチル(エパデール)の基礎と臨床
Subtitle薬剤紹介
Authors内藤滋人, 谷口興一
Authors(kana)
Organization群馬県立循環器病センター
Journal循環制御
Volume17
Number2
Page287-294
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」ω-3多価不飽和脂肪酸のイコサペント酸(以下EPA)が虚血性心疾患や閉塞性動脈硬化症などの動脈硬化性疾患の発症, 進展を抑制する可能性があることを初めて示したのは, デンマークのDyerbergらのグループである. 彼らは, グリーンランドのエスキモー人に対する長年にわたる疫学調査の結果より, 海樓類を主食とするエスキモー人の血清総コレステロール(T-Chol), トリグリセリド(TG), 低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)が低値であることを示した1). さらに彼らは, エスキモー人の摂取する魚肉や海獣肉中に多量に含まれるEPAに注目し, EPAの血中濃度がエスキモー人ではデンマーク人に比し極めて高く, さらには, エスキモー人における虚血性心疾患等の血栓性・動脈硬化性疾患の罹患率が低いことを報告している2〜4). 以後, 世界的にEPAの研究が盛んに行われるようになり, 臨床薬理学的検討から, 血小板凝集抑制作用, 血液レオロジー改善作用, 動脈硬化および動脈伸展抑制作用, 血清脂質改善作用等の様々な薬理作用が明らかにされた.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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