Japanese
Title虚血性心疾患の治療と予後
Subtitle特集 シンポジウム(I) 『虚血性心疾患の治療と予後』 総論
Authors関顕
Authors(kana)
Organization虎の門病院循環器センター内科
Journal循環制御
Volume17
Number3
Page314-315
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract近年虚血性心疾患の診断, 治療法は格段の進歩を遂げている. すなわち1960年代のCAGの確立によるCABG, さらに1980年代の血栓溶解療法, PTCA, 各種new deviceなどがある. これらの進歩が虚血性心疾患の予後をいかに改善したかについて, とくにわが国においては必ずしも明らかではない. この理由として, 欧米に比して, わが国の虚血性心疾患は, 発症率が低く, また軽症例が多く予後が良好であること, 治療法, 特にCABG, PTCAに施設による偏りが大きく, 多施設をまとめて治療成績をだすことが困難であることなどがあげられている. 虚血性心疾患の頻度を1988年世界人口年齢調整死亡率で見ると, 男性ではわが国が人口10万人対30であるのに, 最も多いのは旧ソ連では298, 米国は中間で159であった. 女性では, わが国16, ソ連169, 米国81であった1). このようにわが国の虚血性心疾患の発症率は世界の中でも, 最も少ない群に属している. 一方虚血性心疾患の年次推移を年齢調整死亡率でみてみると, 欧米先進工業国では1960年代後半までは増加しているが, 1970年からは減少に転じている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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