Japanese
Title心弛緩の時定数に関する問題点とその解決法
Subtitle総説
Authors松原広己, 荒木淳一, 清水壽一郎, 高木都, 菅弘之
Authors(kana)
Organization岡山大学医学部生理学第2講座
Journal循環制御
Volume17
Number3
Page350-357
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」心室の弛緩機能は, 1970年代の後半から注目されはじめ, 今日に至るまで多くの研究の対象となってきた. 左室の弛緩機能が前負荷を規定し, ひいては心ポンプ機能をも規定しうることや, 種々の心疾患において, 収縮性の障害に先行して弛緩障害が生ずるという報告1,2)が相次いだことなどがその理由として挙げられる. しかし, 最大の理由は1976年にWeissらが左室弛緩の指標としての時定数を報告し3), 一般に左室弛緩の定量評価が可能になったと考えられたためと思われる. Weissらの考案した, 左室圧下降脚の指数関数モデルについては, これまでも様々な問題が指摘されてきているが4〜7), 20年もの間それらは放置されてきた. 問題のあるモデルから算出された時定数が, 当然包含するであろう問題もまた良く検討されないまま放置され, 現在では時定数は弛緩機能の指標として, 広く定着してしまった. 本稿では指数関数モデルとそこから算出される時定数の問題点を再検討し, その解決方法について考察する.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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