Japanese
Title循環器疾患と長寿
Subtitle巻頭言
Authors細田瑳一
Authors(kana)
Organization東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器内科
Journal循環制御
Volume17
Number4
Page491-491
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractわが国は長寿化社会から長寿社会に移ろうとしている. わが国の急速な高齢化には, 経済成長を基礎とした社会環境の改善が最大の貢献をしており, 結核を中心とする感染症の減少, 栄養の向上, そして母子保健, 特に乳児死亡の減少が大きな要因であり, 今後, 少子化がこれに拍車をかけることになる. 高齢者が増加すると, 高齢者の主要死因となる循環器疾患の発生率と死亡率が, 平均余命に影響を与え, 循環器疾患の予防と将来の動向は国民の健康に大きな意味を持つ. 特にわが国に多い高血圧, 脳血管障害特に脳出血の治療予防が重要であり, また加齢と共に進む動脈硬化と血栓・塞栓症, 心筋梗塞, 心不全, 重症不整脈と突然死が問題である. 欧米先進国に比してわが国では循環器疾患対策がやゝ軽視されているもののその成果は著しい. 心筋梗塞は嘗って最も重症な疾患として発症当日に40〜50%死亡とする疾患であったが, この30年間に入院死亡率も30%から4〜6%に低下した.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】