Japanese
Titleデスフルラン麻酔時の循環管理
Subtitle特集 シンポジウム(II)「麻酔時の循環制御―私ならこうする―」
Authors安田信彦
Authors(kana)
Organization東京慈恵会医科大学麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume17
Number4
Page518-522
Year/Month1996/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」デスフルランは, アメリカで1992年に認可された比較的新しい揮発性吸入麻酔薬である. 欧米はもちろん, アジアの一部でもすでに臨床で使用されているが, 日本での開発は未定である. デスフルランもイソフルランと同様にメチルエチルエーテルである. イソフルランと化学構造上ただ一つ異なる点は, イソフルランのエチル基のα炭素に結合している塩素がデスフルランではフッ素に置換されていることである. この違いは物理化学的な性状および薬理学的な性質に大きな違いをもたらしている. ここでは, デスフルランの全般的な特長について触れてから, 循環系への影響についてまとめた. 「デスフルランの特長」デスフルランの第一の特長は, 血液/ガス分配係数が0.45と亜酸化窒素なみに低いことである1). これはセボフルランをはじめ, 現在使用されている揮発性麻酔薬のなかで最も低い2). 組織/血液分配係数も他の揮発性麻酔薬よりも低い3). 血液や組織への溶解性が低いので, デスフルランの身体への取り込みと身体からの除去は速い4). 現実に, 臨床においてデスフルランによる麻酔の覚醒が速いことは実証されている5).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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