Japanese
Title細胞内におけるシグナル伝達の基本機構
Subtitle総説
Authors高井義美
Authors(kana)
Organization大阪大学医学部分子生理化学教室
Journal循環制御
Volume18
Number1
Page2-8
Year/Month1997/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「情報伝達と信号伝達」多細胞生物の生命は恒常性(ホメオスターシス)によって維持されており, このホメオスターシスは, 基本的には細胞間と細胞内のシグナル伝達機構によって制御されている. 細胞間シグナル伝達機構とは, 図1に示すように, 内分泌系, 神経系, パラクリン系およびオートクリン系の4つの様式で, ホルモンや神経伝達物質, 細胞増殖因子, サイトカインなど, 種々の細胞外シグナル物質を介して細胞間でコミュニケーションが行われ, 個々の細胞機能を制御する機構のことである. 最近, 細胞と細胞の直接接着によるコミュニケーションの様式が存在することが明らかになっている. 一方, 細胞内シグナル伝達機構とは, これら5つの様式で到達した細胞外シグナル物質を受容する細胞が, これを細胞内に正確に伝達し, 的確に処理して応答する機構のことである. このシグナル伝達機構で重要な概念は, 図2Aに示すように, ある特定の細胞外シグナル物質にどの細胞が反応するかは, 細胞外シグナル物質によって決定されるのではなく, 個々の細胞がその細胞外シグナル物質に対する受容体を発現しているか否かによって決定されることである.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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