Japanese | |
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Title | 生物の生存原理と循環代謝制御 |
Subtitle | 講座 |
Authors | 井上正康 |
Authors(kana) | |
Organization | 大阪市立大学医学部生化学 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 18 |
Number | 1 |
Page | 76-79 |
Year/Month | 1997/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」古くより, 酸素が生物にとって両刃の剣であることが推測されてきた. 特に近年, 炎症, 虚血再循環病態, 動脈硬化, 糖尿病など, 極めて多彩な疾患に活性酸素やフリーラジカルが関与することを示唆する知見が蓄積され, その医学的重要性が広く認識されるに至った. これに関与する活性酸素やフリーラジカルには, 一重項酸素(IO2), スーパーオキシド(O2-), 過酸化水素(H2O2), ヒドロキシラジカル(・OH), ヒポハロ酸(HClO), 一酸化窒素(NO), NOとO2-との反応産物であるパーオキシナイトライト(ONOO-)などが知られている. これらの分子種は反応性に富む物が多く, 状況によっては生体成分や細胞機能を非特異的に傷害して疾患を誘起すると考えられている. 本稿では, 活性酸素やフリーラジカルが生命機構の維持や病態修飾因子としてどの様な素顔を有するかを概論した. 「細胞障害因子としてのNOとO2-」活性酸素の細胞毒性や疾患における意義に関しては多くの書1,2)や総説があるので, ここでは重複を避けたい. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |