Japanese | |
---|---|
Title | 循環制御 : その広い裾野 |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 下地恒毅 |
Authors(kana) | |
Organization | 新潟大学医学部麻酔学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 18 |
Number | 3 |
Page | 307-307 |
Year/Month | 1997/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | すでに30年以上も前のことになるが, 中枢性不整脈に関する先輩の実験を手伝っていた頃, ネコの脳幹部を刺激すると種々のタイプの上室性不整脈が誘発されるのを見て, 新鮮な驚きを覚えたことがある. また, その不整脈が麻酔薬によって強く抑えられることにも興味をひかれたものである. そのうち, 他のことに興味を持ち, そのことを忘れていたが, 今日のストレス社会における種々の自律神経を介する循環系の異常が多発していることに気付くと, この先輩の研究の意義の深さを, 今改めて思いおこすのである. 脳死法案も国会を通過し, いずれ近々, 心移植が日本でも行われるようになる. そこで思うのは, 中枢からのコントロールを欠いた除神経された移植心のことである. 移植心は正常心に比べ, 頻脈になることが知られている. 私は, 教科書で勉強する前には, 徐脈になるのではないかと思っていたが, むしろ, 正常心では除神経された心に比べ, 副交感神経活動優位に保持されていることになる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |