Japanese
Title心臓, 大血管手術における脳循環
Subtitle総説
Authors森下靖雄
Authors(kana)
Organization群馬大学医学部第二外科
Journal循環制御
Volume18
Number4
Page520-524
Year/Month1997/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」体外循環(CPB)時の脳循環には, 通常時の脳循環に比べ未だ不明な点が少なくない. CPBそのものが"controlled shock"1)の状態である上に希釈体外循環(25%近辺のヘマトクリット値)や28〜30℃の低体温も加わり, 各種臓器, 特に脳循環に対し種々の非生理的状況をもたらす. しかし, 脳, 腎臓, 心臓などの重要臓器には, 体血圧がある程度変動しても一定の血流が保持されるように臓器ごとに調節するautoregulation2, 3)機構がある. 特に脳でのこの現象は明らかになっている. 本稿では, 低体温下・体外循環中の脳循環を中心に述べ, 併せて心臓・大血管手術に際して行われる脳血流遮断下の脳保護についても言及したい. 「脳血流規定因子」脳細胞は, その呼吸代謝に必要なO2とglucoseを脳血流に依存する度合いが大きい. それ故, 脳血流が減少しischemic hypoxiaの状態が持続すると, 脳の機能に重大な支障をもたらす.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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