Japanese
Title(質問)各種血管拡張薬の適応と使い方を御教示ください. (栃木県 : A・M)
Subtitle質疑応答
Authors妙中信之
Authors(kana)
Organization大阪大学医学部附属病院集中治療部
Journal循環制御
Volume18
Number4
Page620-621
Year/Month1997/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract血管拡張薬は, うっ血性心不全, 高血圧症, 冠状動脈疾患, 肺高血圧症などに用いられる. 「適応疾患」1)うっ血性心不全 血管拡張薬のうち静脈系を拡張させるものは, 一時的に前負荷を軽減し肺うっ血とそれによる呼吸困難・低酸素血症を軽減する. 前負荷を軽減すると, (1)中心静脈圧を低下させることにより, 毛細血管の静脈圧を下げ浮腫液の血管内への移動を促進し, また, 肺のリンパ液のクリアランスを上昇させる, (2)心臓への静脈還流を減らし心室拡張終期圧を下げて心筋仕事量と心筋酸素消費量を減らす, などの効果が得られる. 動脈側を拡張するものは体血管抵抗を下げ後負荷を軽減し, 心仕事量を減らし心拍出量を増加させる. ただし, 心不全時は, 血圧が低下している症例では血管拡張薬は投与しにくい. 2)高血圧症 動脈血管を拡張させるものが用いられるが, 血管拡張薬は, @前述のごとく血管内への体液の移動を促進する, A血圧低下によりNa利尿が制限され, また, 反射性交感神経刺激作用によりレニンが放出されてNaと水分の貯留が起こる, などによって循環血液量を増加させる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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