Japanese | |
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Title | (質問)透析中における循環動態についてご教示下さい. (静岡県 : S・K) |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 多川斉 |
Authors(kana) | |
Organization | 三井記念病院内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 19 |
Number | 1 |
Page | 136-137 |
Year/Month | 1998/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「透析による循環血漿量の減少」透析による除水に伴って循環血漿量は減少する1). このことは, 血清蛋白濃度・ヘマトクリットの上昇, 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の減少2)などからも明らかである. 循環血漿量の減少に伴って血漿膠質浸透圧は上昇し静脈圧が減少するため, 間質の水分は血管内へ急速に引き込まれる(plasma refilling). 透析液のナトリウム濃度は生理的濃度よりも低く通常132mEq/Lに設定されているため, 透析に伴って血清ナトリウム濃度は下降する. この血清ナトリウム濃度の下降と尿毒症物質の除去に伴って血漿昌質浸透圧は低下し, plasma refillingを減少させる. 溶質は間質から血中へ急速に移行し再分布するが, 溶質除去による昌質浸透圧低下が除水による膠質浸透圧上昇を上回る場合には, plasma refillingが追いつかないことがある. 一方, 細胞内から間質への水分の移動は遅く, 細胞内外の水分は透析中には平衡しない. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |