Japanese
Title強心薬の有用性の再評価
Subtitle特集 第19回日本循環制御医学会総会シンポジウム(II)「循環作動薬の有用性の再評価」
Authors大下修造*, 田中克哉*
Authors(kana)
Organization*徳島大学医学部麻酔学教室
Journal循環制御
Volume19
Number3
Page332-335
Year/Month1998/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」心疾患の最終的な病態である心不全の生命予後は極めて悪く, NYHA III度以上の重症心不全における2年生存率は50%以下である. したがって, 慢性心不全の治療では, 自覚症状の改善とともに, 生命予後の改善が最も重要な治療目標となる. 慢性心不全の最近の治療方針は, 可能な限り心仕事量を減らし, 心臓を休める方向にあり, 強心薬を使用して一時的に心機能を改善しても生命予後は改善されない1, 2). 一方, 急性心不全は, 救急救命処置を必要とする重篤な病態であり, 強心薬を必要とすることが多い. したがって, 本稿で述べる強心薬は, 主に急性心不全の治療薬ということになる. 今日, 臨床麻酔あるいは集中治療の領域で使用可能な強心薬としては, (1)ジギタリス, (2)カテコラミン, (3)フォスフォジエステラーゼ(PDE)III阻害薬がある. 本稿では, 上述の強心薬に加え, まだ経口薬しか市販されていないものの今最も注目を集めている新しい強心薬として, (4)Ca2+感受性増強薬に関し, それぞれの薬物の特徴, 問題点を概説した後, 強心薬の有用性を再評価する.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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