Japanese
Titleβ遮断薬
Subtitle特集 第19回日本循環制御医学会総会シンポジウム(II)「循環作動薬の有用性の再評価」
Authors宮島栄治*
Authors(kana)
Organization*横浜市立大学医学部附属浦舟病院第2内科
Journal循環制御
Volume19
Number3
Page341-345
Year/Month1998/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractβ遮断薬の作用特性と臨床的有用性について大規模臨床研究の成績を中心に解説し, さらに, β遮断薬の有用性について, ヒトの自律神経活動との関係からも考察を加えてみたい. 「β遮断薬の作用機序」β遮断薬は, 交感神経活動が亢進した病態では心拍を低下させ心収縮力を抑制するが, 亢進していない状態ではその作用が顕著でなく, 特に内因性交感神経活性を有するβ遮断薬は心拍数を増加させることが知られている. また, β遮断薬の降圧作用は, 投与初期には心拍出量の低下によるところが大であり, 末梢血管抵抗は増加しているが, 引き続く降圧時には, 末梢血管抵抗が低下あるいは正常化していることが明らかになっている1, 2). その末梢血管抵抗の低下は, β1受容体遮断によるレニン放出の抑制とアンジオテンシン-アルドステロン系の抑制に由来するものとアンジテンシンII濃度の低下と引き続く交感神経活動の低下や交感神経節でのノルエピネフリン放出の低下, さらに, presynaptic β2受容体を介するノルエピネフリン放出促進の遮断等が推定されている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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