Japanese
Title人工赤血球研究の現況-循環系への影響の少ない新たなヘモグロビン系人工酸素運搬体の開発-
Subtitle総説
Authors佐久間一郎*, 仲井邦彦**, 富樫廣子***, 坂野上淳****, 藤井聡*, 吉岡充弘***, 佐藤洋**, 北畠顯*
Authors(kana)
Organization*北海道大学医学部循環器内科, **東北大学大学院医学系研究科環境保健医学分野, ***北海道大学大学院医学研究科機能薬理学, ****北海道大学電子科学研究所超分子分光
Journal循環制御
Volume19
Number3
Page379-386
Year/Month1998/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」輸血時の肝炎やAIDS感染, 宗教上の理由での輸血拒否等の問題を克服する目的, また慢性的な輸血用血液不足を解消し, 緊急時などにクロスマッチの必要がなく長期間保存可能な輸血用血液を確保する目的, さらに臓器移植の際に摘出臓器に酸素を供給し, 保存時の臓器機能を可能なかぎり保持することを目的として, 人工赤血球・人工酸素供与体の開発が進められている1, 2). なかでも, ヘモグロビン(Hb)分子を改良したHb修飾体(図1)は, 欧米で一部のものが第3相臨床試験を終了し, 医薬品申請の段階にまで到達した(表1). ところが, つい最近, 出血性ショック時の代替輸血製剤としてこのタイプのHb修飾体のひとつを使用した際に, 死亡例が出たことから, そのタイプのHb修飾体の医薬品申請が取り下げられたという. 以前より, Hb修飾体には副作用として血管収縮作用, 腸管収縮作用, 腎作用の存在が知られており, さらに血小板凝集惹起作用も懸念される.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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