Japanese | |
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Title | 呼吸と肺循環 |
Subtitle | 特集 第19回日本循環制御医学会総会シンポジウム(I)「循環と呼吸のinteraction」 |
Authors | 丸山一男* |
Authors(kana) | |
Organization | *三重大学医学部麻酔学講座・集中治療部・救急部 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 19 |
Number | 4 |
Page | 484-487 |
Year/Month | 1998/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 呼吸は循環に影響を与えている1). 特に, 循環血液量が減少している患者では, 血圧の呼吸性変動が大きくなる2). これは, 左心拍出量が呼吸サイクルで変動するためである. 左心拍出量は, 静脈環流量や右心室拍出量により変化する. 左心室と右心室の心拍出量は平均すれば等しいが, 呼吸サイクルの各位相では, 微妙に異なっている. 本稿では, 呼吸による, 肺内圧(気道内圧), 胸腔内圧の成り立ちを概説し, 胸腔内圧に影響される胸腔内の心・血管内圧の変化と意義について, transmural pressureの考え方を紹介する. さらに, 右心系心臓手術後患者, 心不全患者での人工呼吸の肺循環への影響についてまとめ, 人工呼吸による, 呼吸運動に対する酸素消費量軽減効果について述べる. 「肺内圧と胸腔内圧」呼吸運動により, 肺内圧(intrapulmonary pressure), 胸腔内圧(intrathoracic pressure)が変化する3). 肺内圧は, 胸郭や肺組織のrecoil forceと肺容量で決定され, 肺血流に影響する. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |