Japanese
Title微小循環におけるpentoxifyllineの新たな展開
Subtitle講座
Authors石坂彰敏*, 長谷川直樹**, 石川秀樹***
Authors(kana)
Organization*東京電力病院内科, **国立南横浜病院内科, ***東京電力病院外科
Journal循環制御
Volume19
Number4
Page548-553
Year/Month1998/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」キサンチン誘導体であるペントキシフィリン(pentoxifylline:PTX)の主たる薬理作用は, (a)フォスフォジエステラーゼを阻害することにより細胞内cAMP(cyclic-AMP)濃度を上昇させる, (b)アデノシン受容体のagonistとして作用する, ことである. これにより赤血球の膜に影響を与え, その変形能を高めて微小循環単位における赤血球の通過性を高める. すなわち微小循環を改善し, 組織の酸素化や修復に寄与するとされている1〜3). 臨床的には脳循環改善薬として用いられ, これに関連した研究は極めて多い. 一方, 閉塞性動脈硬化症に伴う間欠性跛行や敗血症などの炎症性疾患に対する治療薬としての可能性も指摘されている4〜6). 本稿では脳以外の臓器, 特に肺, 胃, 肝臓の疾患に対するPTXの作用について解説し, さらにPTXの代謝誘導物質であり, 最近注目されているリゾフィリンについて述べる. 「PTXとARDS」急性呼吸促迫症候群(ARDS)は種々の原因によって生じた「びまん性かつ非特異的な肺の急性炎症」である7).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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