Japanese | |
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Title | (質問)最新のサイトカイン療法についてご教示下さい. (京都府:H・M) |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 奥谷龍*, 福島歩*, 呉原英和*, 谷本賢明* |
Authors(kana) | |
Organization | *兵庫医科大学集中治療部 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 19 |
Number | 4 |
Page | 587-588 |
Year/Month | 1998/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | サイトカインは種々の病態で増減し, その変化は病態の重症度とよく相関する. しかし, その役割を解明するのは容易ではなく, 理由として, サイトカインには, 生体防御作用を有するものと組織破壊的に作用するものがあり, つまり2面性の作用(図1参照)を有することと, endocrine様式ではなくparacrine, autocrine様式で局所分泌かつ局所作用するため末梢血でその変化を捕らえにくい, などがあげられる. しかし, 重症感染症や急性循環不全の場合は, 血漿IL-6, IL-8およびIL-10濃度は末梢血でも有意に上昇するため, 治療効果判定の指標として十分利用できる. 最新の抗サイトカイン療法を表1に示すが, 治療の主眼は病因の除去や侵襲の軽減であり, 感染巣の除去, 抗生物質投与が第1選択の治療法でなくてはならない. 表1に示した療法も, 欧米での大規模治験で失敗したものも多く, 今後の追試が必要と考える. よって, 各施設が試行錯誤の中で, 抗サイトカイン療法を行っているのが現状である. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |