Japanese
Titleいかにうまく診断するか
Subtitle特集 第8回 循環器セラピューティック・フォーラム シンポジウム:肺血栓塞栓症の診断と治療
Authors中野赳*, 山田典一*, 藤岡博文*
Authors(kana)
Organization*三重大学第1内科
Journal循環制御
Volume20
Number2
Page146-151
Year/Month1999/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」肺血栓塞栓症は, 生活様式の欧米化や臨床家の認識の向上と共に我が国でもその頻度が増加しつつあるが, 確定診断が付けられ, 治療が行われているのは, 氷山の一角であり, 低診断率はいまだに本疾患の臨床における問題点の1つである. 低診断率が改善されにくい理由として以下のものが挙げられる. まずは肺血栓塞栓症の臨床像の多様性である. 血栓塞栓による閉塞肺血管床の大きさによって全く無症状なものから突然死を来すものまで存在する. 血栓が内因性t-PA(tissue plasminogen activator)等によって容易に溶解する. 急性から反復性, ひいては肺高血圧を伴う慢性まで様々な病期が混在する. 肺梗塞の有無や基礎疾患の有無によっても症状, 所見が修飾されやすい. 元来, 基礎疾患を伴う症例が多いため基礎疾患による症状によってマスクされ気付かれにくい. 症状, 身体所見が非特異的であるため, 確定診断には実際に肺動脈内の血栓を証明しなければならないことなどが診断を困難なものにしていると考えられる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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