Abstract | 今年もアメリカ胸部外科学会(AATS:American Association for Thoracic Surgery)に参加することができた. 例年ゴールデンウィークに重なっていたが今年は開催が少し早かったため空港での混雑がなく助かった. このAATSという学会は胸部外科医にとって最高峰の学会であり, 世界で行われている最先端の治療や研究をいち早く知ることができる学会であるため, 私にとってはどの学会よりも期待が大きく楽しみにしている会である. 79回目となった今回の学会はBostonのBrigham Women's HospitalのDr. Lawrence H. Cohnを会長としてNew OrleansのConvention Centerで1999年4月18日から21日まで開催された. 18日には本会議に先立ち, シンポジウムがGeneral Thoracic, Congenital Heart Disease, Adult Cardiac Surgeryに別れて朝8時から夕方の5時半で行われた. 私はAdult Cardiacに参加したが午前中に行われたSessionでは開心術後の脳合併症についであり, 学会開催前日のサテライトシンポジウムでも第3回のNeurologic Injury During Cardiac Surgeryが行われ, 最近の冠動脈バイパス手術後のmortalityの最大の原因は脳合併症であるとの報告もあり, 米国での脳合併症に対する関心の高さがうかがえた. |