Japanese
Title司会の言葉
Subtitle特集 シンポジウム(I)虚血とアポトーシス
Authors土肥修司*
Authors(kana)
Organization*岐阜大学医学部麻酔・蘇生学
Journal循環制御
Volume20
Number3
Page247-247
Year/Month1999/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractアポトーシス(apoptosis)は, 生物の固体形成のみならず恒常性の維持する上で極めて重要な役割を担っている生理的現象である. 虚血などによる病的細胞死, 即ち壊死(ネクローシス, necrosis)とは異なる死のシグナルと形態をとることが知られている. 脳, 心臓, 肝臓, 腎臓, 血管系, 悪性腫瘍など生体のあらゆる細胞が, アポトーシスの機能を獲得しており, アポトーシスは生体にとって不要となった細胞を処理する機構として理解されている. だがしかし, 生体にとっての最も激しいストレスや, 虚血が生じた場合における細胞死も, 全てがネクローシスの形態をとるのではなく, アポトーシスの形態をとる細胞もある. 神経細胞でいうなら, 壊死の典型例として扱われてきた虚血性神経細胞死のなかにも, アポトーシスの形態をとる細胞死があることも明らかになってきたようである. 今, かつてプログラム細胞死(programmed cell death)と呼ばれていた遅発性細胞死とアポトーシスの関係に関しても活発な研究がなされている. この細胞死を解明して制御することは, がん細胞の死, 即ち「がんの克服」にも繋がる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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