Japanese | |
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Title | 脳虚血に対するペントバルビタール, ミダゾラムの保護効果の機序-アポトーシス抑制の可能性- |
Subtitle | 特集 シンポジウム(I)虚血とアポトーシス |
Authors | 森本裕二*, 森本佳子*, 劒物修*, 柴野岳樹*, 四釜裕睦* |
Authors(kana) | |
Organization | *北海道大学医学部侵襲制御医学講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 20 |
Number | 3 |
Page | 255-258 |
Year/Month | 1999/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」バルビツレート, ベンゾジアゼピン誘導体などの一部の静脈麻酔薬には何らかの脳保護効果があることが指摘されている1, 2). その保護効果の機序は, これまで代謝の抑制とされてきた3). しかし, 最近の報告では, 代謝の抑制以外の機序の関与が示唆されてるが, いまだその機序については確定していない2, 4). 一方, 昨今, 前(全)脳虚血で見られる遅発性神経細胞死や, 局所脳虚血でのpenumbra領域においてネクローシス以外にアポトーシスの形態をとる細胞が見られることが報告されている5, 6). ネクローシスは主に細胞内エネルギー欠乏により生じるため, 代謝の抑制がネクローシスの抑制につながりうる. しかし, アポトーシスは細胞内カルシウム濃度の増加, 遺伝子の発現, ある種の蛋白分解酵素(システインプロテアーゼ:caspase)の活性化など, 細胞内カスケードの活性化によって生じる7〜9). すなわち, 代謝抑制ではなく, これらカスケード抑制がアポトーシス抑制につながる可能性がある. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |