Japanese | |
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Title | (質問)高動脈圧患者の麻酔維持における動脈圧の安全限界についてご教示下さい. (長崎県:K・T) |
Subtitle | 質疑応答 |
Authors | 稲田英一* |
Authors(kana) | |
Organization | *帝京大学医学部麻酔科学講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 20 |
Number | 3 |
Page | 322-324 |
Year/Month | 1999/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「臓器血流量減少と虚血は同義ではない」動脈圧といっても, それが収縮期動脈圧か, 拡張期動脈圧か, あるいは平均動脈圧かを明確にする必要がある. 臓器灌流量や, 自己調節能に関与しているのは, 平均動脈圧である. したがって, 動脈圧というのは, ここでは平均動脈圧と解釈するのが, 最も適当と考えられる. 脳, 腎臓, 心臓といった重要臓器には, 臓器血流の自己調節能が備わっていることが知られている. 臓器血流の自己調節は, 平均動脈圧がある程度の範囲内で変化しても, その臓器の血流量は変化しないことを意味している. 臓器血流量が減少しても, 必ずしも臓器の虚血が起きるわけではないことに注意しておく. 臓器の虚血あるいは低酸素血症は, 臓器への血流量や酸素供給量と, 酸素消費量とのバランスにより決定される. 臓器血流量が減少しても, 低体温, 麻酔薬により酸素消費量が低下していれば, 覚醒時よりも臓器血流量が減少しても, 臓器虚血は起こらないと考えられる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |