Abstract | 第6回日本血液代替物学会は平成11年9月10日, 11日の2日間, 慶應義塾大学医学部血液内科池田康夫教授を会長として東京京王プラザホテルで行われた. この学会への参加者は決して多くない. 今回も参加者は約110名であった. しかしこの学会の特長はほとんど国際学会といった方が良いくらい外国からの参加者がある. また日本人同士での討論も時々英語で行われるほど国際的である. さらにそもそもこの学会の創設に早稲田大学理工学部の土田英俊教授が主役を演じられたこともあり, 医学関係者だけでなく, 理学部, 工学部, 農学部, 獣医学部, さらに製薬企業からの参加も多く, きわめて学際的な学会でもある. さて今回は特別講演5題, シンポジウム2講座(それぞれ5題, 4題), そして一般演題の21題で構成されていた. まず特別講演は“critical careにおける輸血を巡る最近の話題”と題して千葉大学医学部救急部の平澤博之教授から始められた. ショック治療の手順は時代的に血圧の回復, 血流の維持, 組織酸素代謝の改善へと進んできた. この経過をふまえて, 血液浄化法が集中治療で重要であることを強調された. |