Japanese | |
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Title | 不均一性と制御理論 |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 篠山重威 |
Authors(kana) | |
Organization | 京都大学医学研究科循環病態学講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 21 |
Number | 1 |
Page | 1-1 |
Year/Month | 2000/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 循環制御の概念はWilliam Harveyから始まったといっても過言では無い. 彼は古来の根拠のない合目的論と不正確な観察による推論を脱して, 系統的解剖所見を深く洞察し, 血液は静脈, 心臓, 肺, 動脈によって作られる閉鎖回路を不断に流れるものであり, 心臓収縮がその流れの原動力であることを示した. ここに循環器学に初めて計測の概念が導入されたことは注目に値する. 以来, 循環生理学は対象を秩序と計量関係に還元することに中心をおいて来た. 即ち, 対象を数量化し同質化することを目的としたデカルト流の数学的自然学つまり空間の学を根底にしたのである. 20世紀の後半は生理学に替って生物学が主流となった. 特に生命科学に共通した分子レベルの研究が大きな飛躍をとげた. 分子生物学は生命の最小の単位に視野を限定することによって多様な生命現象を一元的に説明し, 多岐にわたる生物の世界を普遍的で単純な法則に帰着した. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |