Japanese | |
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Title | テキサスと人工肺 |
Subtitle | 留学速報 |
Authors | 前田朋大 |
Authors(kana) | |
Organization | ベイラー医科大学外科学教室 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 21 |
Number | 1 |
Page | 96-98 |
Year/Month | 2000/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | すべてがまるで敷かれたレールの上を来たような気がする. 女子医大に入局し, 最初の1年は, 不眠不休でICU患者の管理, 週に1回しか寄宿舎に帰れない毎日. 手術の時はほとんど術野には入れず, 開心術の補助に必要な人工心肺の記録係だった. そんな時人工肺と初めて出会った. どうしてこのどす黒い血液が人工肺を通ると真っ赤にかわるのか不思議でたまらなかった. と同時にこれはすごいと思ったのを今でも鮮明に記憶している. 心臓手術の場合, あらゆる危険性を考え, 手術の手順, 器械, 人工心肺, 関わる全てにあらゆる安全弁が考慮されて成り立っているとそのうち分かったが, 医者になって1年目の僕にそんなことは見えなかった. 眠たい目をこすりながら記録をするのがやっとだった僕に, 唯一目に映ったのは, 十分に酸素化された真っ赤な血液, それだけだった. 医者になって4年目, とある出張病院にて, 外来診療を初めて経験した. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |