Japanese | |
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Title | ようやく見えてきたもの |
Subtitle | 巻頭言 |
Authors | 小柳仁 |
Authors(kana) | |
Organization | 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器外科学 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 21 |
Number | 4 |
Page | 359-359 |
Year/Month | 2000/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 医学生が卒業後の専攻を決めるとき, 2つのタイプがあると思っています. 一つは美しく構築された学問体系に魅せられてあたかも完成されたかの如くに見える分野に入ってゆく秀才タイプと, 一見まとまりのない未解決の暗黒大陸のような分野ではあるが, その暗黒の中に何かがあるのではないかと未知の期待といささかの興奮を覚え自らの生涯をかけてしまう, 多少荒々しい野性と生物活性を感じさせるタイプです. これまで, 心臓外科を志すものは, 多くこの後者に属する青年でした. 循環器疾患の診療を生涯の仕事としようとする青年はやはり後者の範疇に入ると思います. 外科が数千年の歴史を持っていますのに, 心臓外科の歴史はせいぜい今世紀初頭のAlexis Carrelくらいにしか, さかのぼれないのです. それも開心術に限って云えば50年程度の歴史しかないこの新しい分野に身を投じたことの決算はどうなるのでしょうか. 初期の長老達, いわば真のパイオニア達にもまだ決算はついていないのではないかと思えるくらい, 現今でも心臓外科の分野は発想と展開と結果の分析をめぐり, 興奮が続いています. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |