Japanese
Title心臓血管手術後の低心拍出量症候群(LOS)に対する最新の薬物療法
Subtitle特集 第21回総会シンポジウムI 重症心不全治療の進歩 最新の薬物治療
Authors公文啓二
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター外科系集中治療科
Journal循環制御
Volume21
Number4
Page367-371
Year/Month2000/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」 心臓血管手術後の低心拍出量症候群(LOS)は, 術後心機能低下に伴う生体の酸素需要供給バランスの破綻であると定義されている. 心筋保護法, 人工心肺体外循環, 手術手技, 術中術後管理等々の進歩により待機的手術においてLOSを呈する頻度は著しく減少した上に, PDEIII阻害薬などの登場によりその治療の選択肢は拡大している. しかしながら, 重症例, 緊急手術, 周術期合併症などが原因でLOSは一定の頻度で発症し, かつその治療には難渋することも事実である. 本稿では, LOS治療の流れの中で血行力学的管理, 酸素需要供給面からみた治療手段ならびに液性因子に関連する最新の薬物療法に主眼をおいて概説すると共に, 今後期待される薬物療法について触れたい. 「LOS治療の原則」 心拍出量を規定する4因子(心拍数, 前負荷, 後負荷, 心筋収縮力)の調節がLOS治療の基本1)となるが, さらに酸素需要供給面からは軽度低体温療法2)や一酸化窒素(NO)吸入療法3)も選択肢となる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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