Japanese
Title虚血臓器に対する自己骨髄細胞を用いた血管新生治療法
Subtitle特集 第21回日本循環制御医学会総会 会長賞候補演題
Authors濱野公一
Authors(kana)
Organization山口大学医学部外科学第一講座
Journal循環制御
Volume22
Number2
Page101-105
Year/Month2001/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「要約」近年, 骨髄中や血液中に存在する血管内皮前駆細胞による血管新生が注目されてきている. 著者らは, 骨髄細胞が内皮前駆細胞を含むと同時に種々のgrowth factorを分泌することに注目し, 虚血臓器へ直接注入することにより血管新生を誘導する試みを開始した. ラット下肢虚血モデルやラット心筋梗塞モデルを用いた基礎実験において血管新生を認めると同時に組織血流の増加を認めた. さらに, ラット下肢虚血モデル, ラット心筋虚血モデルにおいて, 自己骨髄細胞の虚血臓器への投与により, 虚血により低下した運動耐用能の回復を認めた. これらの結果をもとに, 重症虚血肢, 重症狭心症の患者を対象に臨床試験を開始している. 現在まで, 5例の虚血肢の患者に対し2例の有効例, 5例の虚血心の患者に対し3例の有効例を認めている. 「はじめに」近年, 重症虚血肢や重症心筋虚血に対する種々のgrowth factorの投与や遺伝子導入といった手法を用いた血管新生治療法は, 多くの基礎研究の結果をもとに, 臨床試験が行われている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords血管新生, 細胞移植, 骨髄細胞, 増殖因子, 虚血心, 虚血肢

【全文PDF】