Japanese
TitleWeibull関数の心室等容性収縮への応用:確率論的観点から見た心臓内圧発生メカニズム
Subtitle特集 第22回総会シンポジウムII「心機能の評価−最近の指標−」
Authors荒木淳一
Authors(kana)
Organization岡山大学大学院医歯学総合研究科システム循環生理学
Journal循環制御
Volume22
Number4
Page317-322
Year/Month2001/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract1957年, A. F. Huxleyは, それまでの生理学的知見に加えて, 横紋筋の電顕像やアクチン・ミオシンの生化学的知見から, クロスブリッジ(アクチン・ミオシン相互作用)の構造および運動をモデル化し, A. v. Hillの筋の方程式(1938年)1)をクロスブリッジ運動から説明して見せた2). A. F. Huxleyのモデルの偉大さは, クロスブリッジ自体の運動は熱揺動によって生じ, ATPはアクチンとミオシンが解離する時に使用され, さらに, アクチンとミオシンの相互作用に確率的な考え方を導入した点にある. このA. F. Huxleyのモデルに端を発して, クロスブリッジ運動のモデル化が多くの研究者によって行われ, 1ATPでアクチンが動く距離は, ミオシン自身の大きさに規定されて, 約10nm以下と推測されてきた. しかし, 蛍光ラベルしたアクチンフィラメントが, ばらまかれたミオシンの上を滑る様子を可視化した柳田らの研究3)を契機に, クロスブリッジの滑り運動や発生張力が直接計測され, 1ATPでアクチンが動く距離は, 10nmの何倍もあることが明らかになった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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