Abstract | 第32回日本心臓血管外科学会学術総会は, 2002年2月14日から16日にかけての3日間, 大会長大阪大学大学院医学研究科臓器機能制御外科松田暉教授の指揮下に大阪国際会議場にて, 大盛況の中に行われました. 会場には若い心臓外科医を中心に熱い議論が繰り広げられていました. 今大会のコンセプトは“革新的心臓血管外科を目指して”であり, 21世紀の心臓外科の大変革を予想させる新しい取り組みがそこかしこに見受けられた内容の充実した大会でした. シンポジウムは, “大動脈基部病変の外科治療”, “両大血管右室起始症の外科治療”, “弓部大動脈瘤手術の最前線”の3テーマ, パネルディスカッションは”虚血性心疾患外科治療の将来展望-現状の評価と新しい戦略-”, “感染性動脈瘤の外科治療”の2テーマでした. 大動脈起始部病変の外科治療では自己組織の温存が主流と成りつつあります. 自己弁温存手術として, 単純大動脈弁形成は未だ少なくReimplantationやRemodelingも議論の余地がありそうでしたが, Ross手術を施行する施設は増加し, 満足すべき成績を出している所が増えていました. |