Japanese
Title心筋障害と循環破綻
Subtitle第23回日本循環制御医学会総会シンポジウム「周術期の循環破綻の原因と対策」
Authors木倉睦人*, 高田知季*, 加藤茂*, 佐藤重仁**
Authors(kana)
Organization*浜松聖隷三方原病院麻酔科, ペインクリニック, **浜松医科大学麻酔・蘇生学教室
Journal循環制御
Volume23
Number3
Page248-256
Year/Month2002/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract虚血再灌流や体外循環の炎症反応に伴う心筋障害は, 周術期の循環破綻の一因となる. 一例として, 体外循環を離脱後, 数時間内に心機能は次第に低下し, 徐々に回復してくる現象が知られているが, その間に心筋障害が進行し, 低心拍出量症候群に陥る場合がある. このような循環破綻や心筋障害を防ぐため, 周術期に心係数, SvO2, 酸素供給量, 血中乳酸値などを指標としながら循環動態の至適化(hemodynamic optimization)を行うモニタリングからのアプローチの利点や, 近年主流となりつつあるphosphodiesteraseIII阻害薬の先行療法などを含めた薬理学的なアプローチの最近の知見について, 周術期の心筋障害の原因も含めて考察する. 緒言 虚血再灌流や体外循環の炎症反応に伴う心筋障害は, 周術期の循環破綻の一因となる1〜3). 一例として, 体外循環を離脱後, 数時間内に心機能は次第に低下し, 徐々に回復してくる現象が知られているが4〜6), その間に心筋障害が進行し, 低心拍出量症候群に陥る危険性がある7.8).
Practice基礎医学・関連科学
Keywords心筋障害, 循環動態の至適化(hemodynamic optimization), 先行療法, PDEIII阻害薬

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