Japanese
Title肺血栓塞栓症
Subtitle第23回日本循環制御医学会総会シンポジウム「周術期の循環破綻の原因と対策」
Authors黒岩政之, 新井正康, 岡本浩嗣, 外須美夫
Authors(kana)
Organization北里大学医学部麻酔科学教室
Journal循環制御
Volume23
Number3
Page257-262
Year/Month2002/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstractはじめに 肺血栓塞栓症(Pulmonary thromboemblism:PTE)は, 本邦においては稀な疾患であるとされ, PTEに対する研究や診断, 治療及び予防に対する取り組みは欧米に比べ大幅に遅れてきた. しかし, 厚生省の人口動態統計1)によるとPTEによる年間死亡数は最近10年間で約3倍もの増加が認められ, また北里大学病院における周術期PTEの11年間の調査でも明らかに増加傾向を示している(図1). 1994年から1997年に肺塞栓症研究会(Japanese Society of Pulmonary Embolism Research:JaSPER)が行ったPTEの調査2)では, 急性PTEの発症素因として本邦で最も多かったのは「術後」であった. PTEは急性発症の場合, 10-36%が心原性ショックとなり2,3), 約10-18%が死亡すると言われている4,5). PTEは周術期の循環破綻の原因として, また致死性合併症として麻酔管理上もはや無視できない疾患である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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