Japanese | |
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Title | 両室ペーシングは突然死を減らすか? |
Subtitle | 特集 第12回循環器セラピューテイックフォーラム「低心機能例の不整脈管理」 |
Authors | 松田直樹 |
Authors(kana) | |
Organization | 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器内科 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 24 |
Number | 1 |
Page | 11-15 |
Year/Month | 2003/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」重症心不全の新たな治療として両室ペーシングが注目されている. すなわち, 左室伝導障害に伴う心室同期不全から生じる非効率的な左室収縮を是正し, 血行動態を改善させる治療である. これにより心不全患者の自覚症状, 運動耐容能は向上する. 一方, 重症心不全の予後改善には突然死の予防が重要であり, それには心室性不整脈のコントロールが必要となる. 最近, 両室ペーシングが, 心不全患者の心室性不整脈を減少させたとの報告が散見される. 果たして, 両室ペーシングは突然死を減らすのか. 本稿では, 両室ペーシングの概略と心室性不整脈への影響についての知見を述べる. 「両室ペーシングとは」慢性心不全患者ではしばしばQRS幅の拡大を認め, 重症例ほどその頻度は高い. 心室内伝導障害は, 慢性心不全の予後規定因子のひとつであり, QRS幅拡大の程度と予後は相関する. 左脚ブロックのような左室の伝導障害が存在すると, 中隔と自由壁側では収縮のタイミングのズレ(mechanical dyssynchrony:同期不全)が生じ, 非常に非効率的な収縮様式となる. |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |