Japanese | |
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Title | 急性冠症候群の病態と治療 |
Subtitle | 総説 |
Authors | 小川久雄 |
Authors(kana) | |
Organization | 熊本大学医学部循環器内科学講座 |
Journal | 循環制御 |
Volume | 24 |
Number | 1 |
Page | 29-38 |
Year/Month | 2003/ |
Article | 報告 |
Publisher | 日本循環制御医学会 |
Abstract | 「はじめに」冠動脈疾患のなかでも最重症型は不安定狭心症, 心筋梗塞, 虚血性の心臓性突然死であり, これらは急性冠症候群(Acute Coronary Syndromes)と呼ばれている. その大部分は冠動脈のプラーク(粥腫)の薄くなった線維性被膜に破裂や亀裂が生じ, それに続いて冠動脈内腔に血栓が形成されて内腔が閉塞ないしは亜閉塞されるために発生することが明らかにされた1,2). 急性冠症候群における冠動脈血栓の重要性は, 病理学的のみならず3,4), 臨床的にも冠動脈造影法さらには血管内視鏡所見からも証明されている5,6). 冠動脈血栓は動脈硬化の最も急激な合併症であり, 大部分は動脈硬化巣の線維性被膜の破裂によるが, 一部はびらんによっても生じる7). 破裂やびらんから血栓が生じる機序として炎症が関与することが指摘されている8). さらに, 動脈硬化の発症から進行にも炎症が関与していることも明らかになりつつある9). |
Practice | 基礎医学・関連科学 |
Keywords |