Japanese
Title敗血症性ショックにおけるヒスタミンシグナルの役割
Subtitle総説
Authors松田直之*, 服部裕一**
Authors(kana)
Organization*北海道大学大学院医学研究科侵襲制御医学, **北海道大学大学院医学研究科細胞薬理学分野
Journal循環制御
Volume24
Number2
Page118-123
Year/Month2003/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」ヒスタミンといえば, アレルギーや喘息に関係し肥満細胞から放出されること, また, 胃粘膜の腸クロム親和性細胞様細胞(ECL細胞)で産生され胃酸分泌を高めるなどのことを思い起こすであろう. アレルギーや喘息は主に肥満細胞上のH1受容体が, 胃酸分泌機構にはH2受容体が関与することから, これら受容体に特異的な拮抗薬が臨床で汎用されているが, H1受容体拮抗薬やH2受容体拮抗薬の服用後の循環器系副作用には, 徐脈や房室ブロック, QT延長などが報告されている. ヒスタミンが心臓作用を持つことは今から90年以上前にDaleとLaidlawにより報告され, これまでにヒスタミンはH1受容体やH2受容体を介して陽性変時作用, 陽性変力作用, 催不整脈作用, 血管拡張作用, および血管収縮作用を惹起することが検証されてきた. 近年はヒスタミン受容体も4つのサブタイプに分類され, 従来のH1受容体1)とH2受容体2)に加え, 中枢や交感神経終末で交感神経抑制的に働くH3受容体3)や, 免疫能を修飾するH4受容体4)がクローニングされている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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