Japanese
Title学際的学術分野の学会を考える
Subtitle巻頭言
Authors小川龍
Authors(kana)
Organization日本医科大学大学院疼痛制御麻酔科学分野
Journal循環制御
Volume24
Number3
Page189-189
Year/Month2003/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract日本循環制御医学会は麻酔科関連学会の中では歴史のある学会である. 本年の学術総会で24回を数える. 本学会は最初から循環機能を研究する学際的学術団体を目指した. 学際的学術団体とは聞こえは良いが, 会員が多彩で基盤の置き方が難しく, 運営は容易では無かったと想像される. 本学会をここまで育てた元事務局長の齋藤隆雄名誉会員および前理事長の劔物修教授に深甚なる感謝の意を表したい. 循環は酸素および栄養基質を細胞に供給し, 二酸化炭素および代謝産物を搬出する重要な役割を果たす. その構造機能は玄妙で精緻であり, 生物の進化の賜物とはいえ真に驚異的である. 循環維持機構の1つに圧受容体反射がある. 何らかの原因で血圧が低下すると, 急速にその修復機構が発動する. 麻酔薬を含む多くの薬物は, 圧受容体反射を抑制する. 麻酔中の体位変換時の低血圧は圧受容体反射の弱化が原因の1つである. 著者もこの方面の研究を行ったが, 正確な機序を解明するには至らなかった. 大動脈弓部や頸動脈洞の壁の圧受容体の機能, 延髄孤束核の機能, 視床の統合中枢, 延髄尾状腹側核の交感神経核の機能, 交感神経機能のいずれかに原因が求められた.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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