Japanese
Title統計物理的にみた心拍変動
Subtitle特集-第24回総会シンポジウム1『自律神経評価法の有用性と限界』
Authors清野健*, **, 大橋恭子*, 青柳直子*, 山本義春*, ***
Authors(kana)
Organization*東京大学大学院・教育学研究科・身体教育学講座, **日本学術振興会, ***科学技術振興事業団
Journal循環制御
Volume24
Number3
Page207-214
Year/Month2003/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「1はじめに」正常洞調律をもつ心拍動の一拍毎の拍動間隔時系列を心拍変動と呼び, 多くの場合, 心電図RR間隔時系列が使われる. Holter心電計を用いた不整脈の臨床検査が一般的となった現在, 24時間分, 10万拍あまりの心拍変動は, 比較的容易に入手できる生体情報であろう. この長期時系列をスペクトル解析し, 特に低周波領域でのパワーが大きい方が心筋梗塞後患者の予後が良いというような報告がなされたこともあり1), 近年長期心拍変動の解析が盛んに行われるようになった. その際, 恐らく最も問題となるのは, データの解釈であると思われる. すなわち, Holter心電計のデータはいわゆる自由行動(free running)下で取得されるが, 被験者の行動様式を全て把握することは困難であり, 心拍変動が病態に応じて変化したのか, それとも活動, 食事などの行動要因によって変化したのかが, データを見ただけでは分からないことが多い. 例えば図1(a)に示すような過渡的な平均値の変化は一過性の運動や食事などで容易に作り出すことができるが, 健常者の行動を制限することによってこのような「トレンド」に由来する心拍変動を減少させ, 予後不良群の結果を模擬することも可能である.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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