Abstract | 循環器疾患の画像診断法として, 現在心エコー/ドプラー, CT/MRI, SPECT/PETそして冠動脈造影などが用いられている. 心機能, 心筋血流の同時評価はコントラスト・エコー, 造影MRIおよびGated SPECTを用いて精度高く行えるようになってきた. これらの手法は, 虚血性心疾患や心不全の診断のみならず, リスク層別化, 予後評価に役立っている. また, 心筋viability評価はFDG-PETがgold standardであるが, ドプタミン・心エコー, 造影MRIや99mTc標識心筋SPECTを用いて精度高い評価が行え, PCI, CABGの適応決定や治療効果の判定に役立っている. しかし, 冠動脈イメージングに関しては, 長い間観血的な冠動脈造影が用いられているが, 最近16列のマルチスライスCT(MDCT)やMRIを用いて非観血的に行るようになってきた. 特に, 急性冠症候群における不安定プラークの検出において, MDCTやMRIの果たす役割が益々重要になってきている. また, 経胸壁エコーは冠動脈病変のスクリーニング検査として, パルスドプラ法と併せ有用なことが示されつつある. |