Japanese
Title心臓MRIの最前線
Subtitle特集-第24回総会シンポジウム3『循環器系画像診断の最前線』
Authors内藤博昭
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター放射線診療部
Journal循環制御
Volume24
Number4
Page338-342
Year/Month2003/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract最近の装置と撮像技術の進歩に伴い, 心臓の画像診断におけるMRIの役割は急速に拡大してきた. 特に重要と思われる応用は記載の3点である. このうちガドリニウム造影剤による心筋の造影異常は発見から20年を経た古い所見だが, 近年, 検出が格段に容易となって再注目を集める. 冠動脈MRアンジオグラフィはCTアンジオグラフィとの競合が最近の話題である. そして心機能評価ではMRI独自の手法が開発され, 応用されている. 「造影心筋イメージング」1)造影MRIでの心筋異常所見1〜3)ガドリニウム造影剤の静脈内投与早期での造影不良(ED:early defect, initial filling defect)と後期の過剰濃染(LE:late enhancement, delayed(hyper-)enhancement)が, 造影MRIにおける心筋異常所見として知られている(図1). ガドリニウム造影剤は投与早期には大部分が心筋血管床内に分布し, 再循環とともに間質に漏出して, 数分以降に細胞外液腔を満たす. 従ってEDは主として心筋の血管容積減少から低灌流状態を, LEは細胞外液腔拡大という組織構築変化を基に梗塞や線維化病巣を表すと考えられる. 本来この2所見はヨード造影剤を用いたCTでの梗塞動物実験で見い出されたが, 現在ではCTよりもMRIのほうが両所見を明瞭に描出できる.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

【全文PDF】