Japanese
Title重症心不全治療における心臓移植について
Subtitle巻頭言
Authors中谷武嗣
Authors(kana)
Organization国立循環器病センター臓器移植部
Journal循環制御
Volume25
Number2
Page105-105
Year/Month2004/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract心臓病の治療成績は向上してきたが, 重症心不全治療においてはいまだ難渋することが多く, 臓器機能置換としての心臓移植や人工心臓を考慮せざるを得ない. 心臓移植は, 国際レジストリーではこれまでに6万例以上施行され, 1年生存率が80%強, 半数がほぼ10年生存している. また, 植え込み型左心補助人工心臓(LVAS)のHeartMateおよびNovacorは, 4700例以上に適応され, 外来管理が積極的に行われている. わが国では, 1997年の臓器移植法施行後, 現在までに19例の心臓移植が施行され, 最長5年経過するが全例生存している. しかし, 待機数に比し施行数が非常に少ないため, その待機期間が極端に長くなり, 最近では2年以上となっている. このため, 19例中13例がLVAS装着にて待機となっている. 当院においても, これまでに83例を日本臓器移植ネットワークへ登録してきたが, 内52例はLVAS装着例で, その90%以上が体外設置型である. 当初体外設置型LVASでの補助期間は1年程度と想定されていたが, 待機を続けざるを得ず, 心不全・移植病棟を開設し管理を一元化したところ, その平均補助期間は500日を越えるようになった.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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