Japanese
Title心臓由来の内分泌因子による血行動態調節-序論-
Subtitle総説
Authors三宅良彦
Authors(kana)
Organization聖マリアンナ医科大学循環器内科
Journal循環制御
Volume25
Number2
Page141-141
Year/Month2004/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「心臓は血液の駆出を司るポンプである」がつい最近までの定説であった. しかし, 20年ほど前, ANPが発見され, ついでBNPが発見され, その後ヒトにおけるこれらの臨床的意義が徐々に明らかになるに従い, 心臓は単なるポンプではなく, 内分泌作用という役割をも担っている臓器として認識されるようになった. さらに心臓はANP, BNPの産生・放出のほかに種々の凝固線溶因子やエンドセリンなどの産生・放出にも携わっており, 複雑な機能を有する多機能臓器として位置づけられた. これら心臓由来のホルモンなどについて血中濃度を臨床測定することにより, 心血管病態の重症度を推測することができるようになった. さらにこれらを人工的に合成して薬剤とし, 病態改善を目指す新治療薬として使用されることとなった. そればかりか, それらの拮抗薬や受容体拮抗薬をも創薬され新たな治療手段として診療に加わっている. このように心臓は単なるポンプという存在から脱して, その内分泌的機能に強い探求の眼が向けられており, その結果, 最近では心臓からアルドステロンが分泌されていることが判明した.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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