Japanese
Title心臓由来の内分泌因子による血行動態調節
Subtitle総説
Authors吉村道博
Authors(kana)
Organization熊本大学大学院循環器病態学
Journal循環制御
Volume25
Number2
Page142-145
Year/Month2004/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」心臓は絶え間なく動き続けるポンプ臓器としてその役を生涯続ける. 昔は「心臓は単なるポンプであり心筋細胞にはあまり複雑な機構は存在しないのではないか」と漠然と考えられてきた. しかしながら決してそうではないことに我々はやっと気付きだした. 従来考えられていたよりも遥かに巧妙な仕掛けが心臓には施されていたのである. 心臓は何らかの障害が起こるとある程度の適応, つまり「代償」が生じて何とか生体全体としての恒常性を保とうとする. しかしながらある一定以上の障害が生じると, いわゆる「代償不全」となり, それから先の心臓は坂道を転がり続ける状態となる. 元々持っている心臓の機能だけでは追いつかず, 最終的に心不全でヒトは死に至る. 心不全の代償および代償不全にrenin-angiotensin-aldosterone(RAA)系が大きく関わっていることが最近の研究で明らかになってきた. そして, これを抑制する系としてナトリウム利尿ペプチド(NP)系が大きな働きをしていることが判明しつつある. 両者の系の研究はまさに日進月歩である. RAA系やNP系は循環ホルモンとしての役割も持つが, 組織ホルモンとしての重要性も昨今認識されようとしている.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords

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