Japanese
Title遊離型外因系凝固インヒビターおよびプラスミノゲンアクチベーターインヒビター1の動脈硬化指標としての有用性とその性差:吹田研究
Subtitle特集-第25回総会シンポジウム『男女差を考慮した麻酔・周術期管理』
Authors阪田敏幸*, 宮田茂樹**, 岡本章*, 万波俊文***, 小久保喜弘***, 加藤久雄****, 宮田敏行****
Authors(kana)
Organization*国立循環器病センター臨床検査部, **国立循環器病センター輸血管理室, ***国立循環器病センター予防検診部, ****国立循環器病センター研究所病因部
Journal循環制御
Volume25
Number3
Page236-242
Year/Month2004/
Article報告
Publisher日本循環制御医学会
Abstract「はじめに」動脈硬化の進行度を把握することは, 動脈硬化性疾患の発症予防や治療において重要な課題である. 頚動脈の内膜中膜肥厚(Intimal-medial thickness:IMT)は, 全身の動脈硬化の進行を評価する有用な指標と考えられている1〜3). これまでにIMTと凝固線溶系あるいは血管内皮細胞傷害マーカーとの関連性が検討されてきたが動脈硬化の進行した心血管系疾患発症患者を対象としたcase control studyであり4, 5), 動脈硬化の初期におけるIMTと血管内皮細胞傷害マーカーとの関連性についての検討は少ない. 今回は, 吹田研究における心血管系疾患未発症者を対象とし, IMTと血管内皮細胞傷害マーカーである遊離型外因系凝固インヒビター(free form tissue factor pathway inhibitor:free TFPI)およびプラスミノゲンアクチベーターインヒビター-1(plasminogen activator inhibitor-1:PAI-1)との関連性を男女別に調べ, それらの関係に性差が存在することを見出し6), その原因について若干の考察を加えた. 「吹田研究の概略」吹田研究は, 1989年に都市部近郊である大阪府吹田市の住民を対象として始まったコホート研究である7〜9). 住民台帳から30歳から70歳まで10代毎に男女別に無作為に抽出し, 郵送で案内状を送付し当センターにて検診を行うシステムである.
Practice基礎医学・関連科学
Keywords遊離型外因系凝固インヒビター, プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1, 動脈硬化, 内膜中膜複合体, 性差

【全文PDF】